出向協定による出向先の出張旅費減額調整の可否(日本原子力研究開発機構事件)

出向協定は、あくまで出向元と出向先の間の契約であり、出向労働者の明示の同意がないことが多いと思われますが、このような出向協定を根拠に、出向先が出張旅費を減額調整できるかが争われたのが、日本原子力研究開発機構事件・神戸地判平成23年6月21…

中途即戦力採用社員を解雇せず降職することの労務管理上の是非

コンチネンタル・オートモーティブ(解雇・仮処分)事件東京高裁平成28年7月7日決定労働判例1151号60頁では、中途採用された元マネージャーの能力不足解雇を有効としています。この結論自体は妥当と思われる事案ですが、解雇に先立ち会社側は異動…

再就職支援サービスは刺身のツマ?!

再就職支援サービスがらみの労働者側の案件を担務しています。再就職支援サービスについては、以前から業務がらみで登場することがあり、今回は少し詰めて調べていますが、敏腕の転職エージェントとは異なり、せいぜい刺身のツマ程度のレベルと感じます。 お…

(立法論)適正な労務管理に向け努力する使用者には恩典を、でたらめな労務管理には懲罰を

実務では、適正な労務管理に向け努力して、丁寧に手続を進めようとしても、どうしても現行の裁判例動向からすると、勝算が、使用者4:労働者6を上回るのが困難な案件に当たることがあります。私見では、このような案件では、使用者側勝訴の結論になってよ…

狡兎がんばれ!労働者弁護へのエール

3月になって、労働者側の新件を受任し、バタバタしております。 今日は、狡兎がんばれ!ということで、労働者弁護へのエールを送りたいと思います。 労働法実務市場は、潜在的な労務リスクの大きさに比べて、とても小さなものにとどまっていると感じます。 …

『社長、辞めた社員から内容証明が届いています』のすすめ。

労働法実務について学ぶ際、条文や裁判例の知識の蓄積も重要ですが、まず、典型事例について方向性を誤らないで筋読みを出来ること(あさっての方向の筋読みをしないこと)が重要です。筋読みが正しい方向であれば、少々の知識不足は時間をかけた調査で補充…

はてなブログはじめました。

はてなブログをはじめました。今年は、退職代行を主要業務とする弁護士法人の立ち上げ、及び、社会保険労務士登録をしての助成金代行業務に参入する予定で、現在、その準備に追われております。 従前からの労働法実務(顧問先の法律相談、労働組合対応、法的…