『社長、辞めた社員から内容証明が届いています』のすすめ。

 労働法実務について学ぶ際、条文や裁判例の知識の蓄積も重要ですが、まず、典型事例について方向性を誤らないで筋読みを出来ること(あさっての方向の筋読みをしないこと)が重要です。筋読みが正しい方向であれば、少々の知識不足は時間をかけた調査で補充出来ますが、筋読みを誤ると、後から挽回することは困難です。

 その筋読み力をつけるのに有用な素材が、島田直行著『社長、辞めた社員から内容証明が届いています』です。条文など細かい知識は出てきませんが、労働者有利な傾向にある日本の労働法実務の感覚をつかむには最高の本です。私はaudibleで音で聴きました。